ジュニアサッカーの試合運びを見て考える②

あるジュニアサッカーの試合を見て、パスサッカーをしている小学1~2年生主体のチームに驚いたということを、前回の記事『ジュニアサッカーの試合運びを見て考える①』で書きました。

日本のジュニアサッカーのチームの多くが、選手がかたまりになってボールを追いかける、団子サッカーになりがちです。しかし団子状態では、ドリブルにしてもパスにしても、なかなかボールを前に運ぶことはできません。その中から空いているスペースを見つけ、ドリブルまたはパスで状況を打開していくことが必要です。

その判断を選手自身ができるようにならなければ、いつまでたってもサッカー選手として成長しません。それを理解しているジュニアサッカーの指導者は、選手に自分で考えさせるため、あえて「あーしろ、こーしろ」と言わずに見守るやり方を、意図的に行っています。

一方で、私が見たパスサッカーですが、一見すると連動性があって素晴らしいものでした。しかし気になったのが、指導者がその動きを試合中も指示していたことです。ここにボールが来たらこう動くといったように。それも攻守ともにです。ほとんど全て指示されて動いているのではないか?とさえ思いました。

ただし、選手たちの個人スキルが高かったのも事実です。個人スキルがしっかりと備わっているからこそ、指導者の指示通りのサッカーを体現できると言うこともあるでしょうけれど。

もちろん、どういうポジションがあるとか、動きの原則はとか、最低限の試合の進め方は教えるべきです。そうでなければ試合の中で何をして良いのかわからなくなるし、他の子より少し上手い子が独りよがりなプレーをしたり、そういう子に他の子が頼りきって何もしなくなったりしてしまいます。

サッカーとは、ゴールを奪い合うゲームですから、攻撃のときはどうやってシュートまで持っていくのか、守備のときはどうやってシュートを打たせないかを考える。そのためにチームとしてどういう動きをするのか。

これを教えなければサッカーにはなりません。でもそのために選手を型にはめるのではなく、選手に考えさせることが、選手としてもチームとしても成長につながります。何より、子供たちにとっては、言われた通りにやらされるよりも何倍も楽しいでしょう。

一番大事なのはサッカーを楽しむこと。

そもそも、子供たちをロボットのように扱うだけでなく、自分の思い通りに動かない選手に怒鳴るコーチも多いように思います。そういうコーチには、何のために子供たちがサッカーをやっているのか、改めて考えてもらいたいものです。子供たちは自分の実績を上げるための道具ではありません。

まとめますが、ジュニア期は個人スキルの向上だけでなく、自分で考える力を養うことが特に大切。それはサッカーに限らず、人として成長するためにも必要なことです。

何度も言います。子供たちが楽しんでプレーすること!

サッカーが楽しくなくなって、辞めてしまうようなことがあっては、非常に残念ですよね。前述のパスサッカーを子供たちが楽しんでいるのならば、それは悪くないかもしれません。

いずれにせよ、判断力を養うことで将来的にサッカーを本質的に理解でき、よりサッカーを楽しむことにつながり、それが上達を加速させるのではないでしょうか。

今回のジュニアサッカーの試合を見ていて、そのように感じたのです。